「今の球、なんでストライク?」野球初心者が知っておきたい『ロボット審判(ABS)』の仕組みと今後の展望
野球中継を見ていると、「えっ、今のボールじゃないの!?」「なんでストライク!?」と、審判の判定にモヤモヤした経験はありませんか? 人間の目で時速150キロを超えるボールをミリ単位で判定するのは、まさに神業。しかし、その「曖昧さ」が長年の課題でもありました。
そこで近年、野球界に革命を起こしつつあるのが**「ロボット審判」ことABS(Automated Ball-Strike System:自動投球判定システム)**です。 今回は、ニュースでよく聞くけど実はよく分かっていない「ロボット審判の仕組み」を、初心者向けに分かりやすく解説します!
ロボット審判(ABS)は、どうやってストライクを判定しているの?
「ロボット審判」と聞くと、グラウンドにペッパーくんのようなロボットが立っている姿を想像するかもしれませんが、そうではありません。

実際の仕組みは、球場の屋根やスタンド上部に設置された**「複数の高性能カメラ」と「レーダー」**を使います。
- 弾道のトラッキング: 投手が投げたボールの軌道を、複数のカメラがミリ単位で立体的に追跡(トラッキング)します。
- ストライクゾーンの自動計算: 打者の身長や構えから、そのバッター専用の「3Dストライクゾーン」をコンピューターが瞬時に計算します。
- 判定の伝達: ボールがストライクゾーンの空間を少しでもかすっていれば「ストライク」、外れていれば「ボール」と自動判定し、わずか0コンマ数秒で球審のイヤホンに音声で伝達します。
つまり、グラウンドに立っているのはこれまで通り「人間の審判」ですが、彼らはコンピューターから耳に届いた判定をそのままコールしているだけなのです。
ロボット審判がもたらす「メリット」と「デメリット」
すでにアメリカのマイナーリーグなどでは導入が進んでおり、日本(NPB)でもテストが始まっていますが、賛否両論が巻き起こっています。
メリット:とにかく「公平・正確」
最大のメリットは、誰が見ても文句のない「完全な公平性」です。 「審判のその日のクセ(外角に広いなど)」や「キャッチャーのフレーミング(際どいボールをストライクに見せる技術)」といった人間特有のノイズが一切排除されるため、選手は納得してプレーできます。
デメリット:野球の「醍醐味」が消える?
一方で、「キャッチャーのミットずらし(フレーミング)」という伝統的な技術が不要になるため、一部のファンからは「野球特有の駆け引きや、人間味が失われてつまらない」という声も上がっています。また、「機械のゾーン」と「人間の感覚のゾーン」にズレがあり、高めのボールがやたらとストライクになる(感覚的にはボールなのに)といった課題も残されています。
まとめ:もうすぐ「完全自動化」の時代がやってくる
テクノロジーの進化により、プロ野球もメジャーリーグも、近い将来「完全なロボット審判化」へと移行するのは時間の問題と言われています。
次に「微妙な判定」を見た時は、「これがロボット審判だったらどう判定されたかな?」と想像してみるのも面白いですよ!



